グアテマラのペテン州にある国立文化自然公園「ティカル遺跡」(1979年、UNESCOの世界遺産に登録)のハイライトは、1号神殿、2号神殿など保存状態のよい建物が密集して残っているグランパレス(大広間)ですが、その東西に対峙する1号、2号神殿を挟んだ南側と北側には、「アクロポリス」と呼ばれる大規模な建物があります。
写真は、南側に位置する中央アクロポリス。いまなお発掘と修復が行われていますが、1号、2号神殿が宗教儀式に用いられていたのに対し、南北アクロポリスは、宮殿、行政府、貴族ら身分が高い人の住居などとして使われていたと考えられています。
中央アクロポリスの近くには、大きな競技場跡が見つかっており、この地にマヤ文明が栄えていた頃には、競技者たちが防具を身につけて、命がけでボール競技を行っていたそうです。
グアテマラ観光局(INGUAT)のウェブサイト「Visit Guatemala」では、ティカル遺跡が360度撮影の高画質映像と実際の音でバーチャルに再現された映像を見ることができます!これはすごいです。
http://visitguatemala.com/360/
下はティカル遺跡のグランパレス部分を上空からとらえた模型ですが、北側(写真手前)のアクロポリスが非常に複雑な構造になっていることがわかります。一方で、南側の中央アクロポリスは、北側とは異なる外観で、より実用的な建物だったのかと想像させるような形をしています。
ティカル遺跡の醍醐味は、南北に広がるアクロポリスに登り、自由に見学ができるところです。石造りのため、時間が経った今でも昔の構造がそのまま残っています。まだまだわかっていないことも多いそうですが、実際に自分の足で歩いてみて、当時の人の暮らしを想像するのはとても面白いです。
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