パナハッチェルの街から湖畔の町を訪れるため、公共ボートにのってサンティアゴ・アティトランに向かいました。パナハッチェルから、湖畔の町にいくのはいろんなルートがあり、人気なのはボートですが、バスやトゥクトゥクで行くこともできます。
ボートは公設と施設と二種類あり、サンティアゴ・アティトランまでは公設ボートが定期的に出ていて、値段も手ごろです。行きが30ケツァール、帰りが25ケツァール。民間のボートの客引きに引っ掛かると、500ケツァールや300ケツァールであっちにもこっちにも連れていく、と言われて大変です。すぐに断りましょう。ほかにも観光客向けの周遊フェリーもあります。
旅行会社のパッケージで、3つの町をめぐる50ドルのツアーというのもありました。わたしはどこか一ヶ所のんびり見て回りたかったので、ツアーには参加せず、公共のボートで往復しました。ボート乗り場に看板などはなく、目印は、サンティアゴ、サンティアゴと叫んでいる少年です。湖上では18キロ、約20分くらいで到着です。
息ができないほどのスピードというか、向か風でサンティアゴ・アティトランに向かい、到着すると、英語が会話程度できる青年が話しかけてきて、いろいろと現地情報を教えてくれるではありませんか。聞けば、町の公認ガイドの資格を持っており、観光客から学んだ英語でガイドの仕事をしているんだとか。最初はトゥクトゥクでの移動込みで50ドルといっていましたが、結局20ドルまで下がったし、一生懸命さが伝わってきたので、四時間弱、私の観光に付き合ってもらうことにしました。名前はヨエル、18才。若いです。
いろいろ連れていってもらいましたが、やはり一番おもしろいのは宗教施設。町には非常に大きなカトリック教会がありますが、そこはマヤの土着信仰と融合していて、祭壇には、カトリックの聖人と、マシモと呼ばれるマヤの祈祷師と両方が祭られているのです!これには驚きました!
これもスペインによる植民地支配にマヤの文化習慣と信仰を取り込むための方策だったのか、今でも両方の信者が同じこの教会にあつまるのだそうです。でも、見た目は教会。やはり、マヤの民族をこの教会に引き込むためだったのでしょうか。
どういうわけか、この教会には遊園地が併設されています。学校もあります。不思議なコラボレーションです。
続いて訪れたのが、マヤの祈祷師マシモの家。ここはさすがに自力ではたどり着けなかったので、声をかけてくれたヨエルに感謝。マシモの家は8畳くらいの非常に狭い部屋に、酒とタバコを吸うというマシモが祭られており、両脇にはマシモの家を守るシャーマンが二人常駐しています。
しかし、その両脇にはカトリックの聖人が祭られ、宗教のミックスがなんとも言いがたい雰囲気をかもし出していました。これがスペインによる植民地支配の産物なのか。。。どちらの宗教を肯定も否定もせず、これぞハイブリディティの極みではないかと、思ってしまいました。これが日本ならお寺にキリスト像を祭り、どちらも崇めるような奇妙なものだと思います。
写真はドネーションをして、撮らせてもらいました。ちなみに地元の人にとっては、今もとても大事な神聖な場所なんだそうです。
滞在は4時間ほどと短かったですが、やはり現地ガイドのヨエルに案内してもらったので、非常におもしろい旅になりました。
サンティアゴ・アティトランからパナハッチェルまでの帰りも公共のボートで。こちらも満席になるまで船が出ないので、時間には余裕を持って乗りましょう!
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